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「図解 地方公営企業法」の感想

全部を読んだわけではありませんが、「図解 地方公営企業法」(第一法規株式会社)の感想をざっくりと紹介。 

図解地方公営企業法 第3版

図解地方公営企業法 第3版

  • 作者:細谷 芳郎
  • 発売日: 2018/06/29
  • メディア: 単行本
 

 

対象
この本は以下の人におすすめ。ただし、ある程度の簿記知識がないと難しいかもしれません。

  • 地方公営企業局で会計の仕事をしている人
  • なんとなく実務はできているけど、実のところ実務の意味するところが分からない人。
  • 4月異動で右も左もわからずに決算はとりあえず乗り越えたけど、実際のところ意味が良く分からずに前例踏襲で処理したので、きちんと理解したい人。
  • 「やさしい公営企業会計」(ぎょうせい)を読んだけど、実務について知りたい人。

そう、私のことですね(笑)
特に三つ目の「とりあえず決算を乗り越えたけど、全然意味わかっていません」という人は読んでみると「なるほど~!」となる点が多く、面白さを感じるかもしれません。また、公営企業会計の有名な本に「やさしい公営企業会計」(ぎょうせい)があります。まずはこれを読んで、ざっくりと公営企業会計の全体をつかみ、その後さらに実務に沿ったものを読みたいという方にもお勧めです。

内容
地方公営企業の財務の仕組みなどの大枠部分の話から、実際に実務で見聞きする単語(減価償却固定負債引当金、企業債、繰延収益など)の意義や何故かそのような処理をするのかといった根拠(法、令、則等)を示し解説してくれる優れものです。なので、現在実務を担当している人は、実務と関連のある第四章(地方公営企業経理)、第五章(地方公営企業の予算・決算)あたりから読むのが良いかもしれません。ただし、対象にも書きましたが、ある程度簿記が分かる人で、なおかつ実務をやっている人向けなので、地方公営企業局の会計で何をしているか知らない人からすると「???」という内容かもしれません。
タイトルに関してですが、「図解」となっていますが、メインは文字です(笑)文章の理解を助けるために、ところどころ図解してある程度で、図がメインの解説本ではありません。がっつり文章です。

感想
4月から会計部門に異動し、簿記は昔勉強したことあったので話は分かるが(簿記2級不合格者…)、決算は初めてで、とりあえず前年度の資料を見て見様見真似で処理をしました。繰延収益とか、現金留保とか、補填財源とか、何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。しかし、この本を読むと「そういうことだったのね~」と思う所がたくさんありました。実務をきちんと理解したい人には、かなりおすすめです!