ちょっとそこまでの世界

ちょっとそこまでの世界(私の周り)について

私と音楽

私が音楽をやり始めたのは、小学校4年生のとき。

大嫌いだったそろばんの習い事で約束の3級を取得し、泳げなくて恥ずかしい気持ちからイヤイヤ通ったスイミング教室でクロール50メートルに合格し、どちらも辞める宣言をしたあと、母親に何か習い事をしたいかと聞かれ「ピアノをしたい」と言ったことを覚えています。しかしピアノは幼稚園から習っている子が多く、今さら始めても他の子に敵わないよと言われ諦めました。その代わりと言ってはなんですが、母が見つけてくれたのがフルート教室でした。

 

私の家は流行りのCDこそ車で聞きますが、それ以外のクラシックやジャズを楽しむ人は全くおらず、ましてフルートなんて日常生活で聞いたことなんてありませんでした。そんな私の生活に突如現れたフルート。教室に見学に行き、フルートの音を初めて聞き、触らせてもらい、吹かせてもらい、値段を聞いたこと、わりと覚えています。フルートをやるかやらないか母親に尋ねられ、やるなら続けなさい、25万もするんだし!と言われたことを覚えています。今考えると子どもに楽器をさせるっていうのは、覚悟が入りますよね。たぶん、本人より親が。私の家はごくごく一般的な過程だったので、25万円のフルートはかなり勇気が必要だったと思います。そしてその25万円のフルートが家に来たとき。家族でケースを開けて「おぉ〜」というなんとも間抜けな声を出し、ピカピカ光る楽器を眺めたことを思い出します。

 

あれから二十数年。今もリペアを繰り返し吹いています。

あのとき25万円のフルートを買ってくれた親には感謝しかないです。社会人になった今でもジャズバンドに入って演奏していることを伝えると、そうかそうか〜っと言っていました。そして小学生の時に諦めたピアノですが、自分の初ボーナスで電子ピアノを買い、今も弾いています。

 

音楽を通して出会った人はたくさん。これからも趣味としての音楽を細く長く続けていきたいです。私の密かな夢は、防音室付きの家を建てることとアップライトピアノを買うこと。

頑張って働くしかないな!